Yamaha SY85 FDD ベルト交換の詳細(Matsushita EME-213YV FFC 24P)

説明しよう!
SY85をひっくり返しネジをいっぱいとると鉄板がとれる。
フロッピィードライブはこの鉄の箱の中に入っている。
大きいサイズのバインドネジ2つでフレームとつながっているぞ。
FFCの差さっている向きを確認しよう。
文字があるほうが上を向く。
青線は下を向く。 確認したら抜きます。


ゴムを除去しましょう。
リモネンの入ったシール剥がし、水性の塗料剥がしを使っています。
手についたゴムは化粧落としに使うオイルで溶けます。
直接スプレーは基板を痛めるのでNG。
プーリーにはエンコーダーがあるので汚さないように気を付けましょう。
余計に薬を付けない、余計に回さない。
呪文を唱えながらやると上手くいきます。
ゴムが無くなるまで30分は戦います。
もしべったりくっつけてしまったら(やっちまったなぁ)
最終手段です。この後基板を浮かせるのでその時ビニール袋を間に入れてプーリーにかからないようにしてパーツクリーナーを噴射し脱脂して下さい。
ビニールが溶けては困るので試しに端っこに噴射してテストして下さい。
 
 交換作業の半分は終わりました。ベルトを取り付けましょう。
 
ここから先は結構面倒なのでベルトをある程度巻いてプーリーを回しながら隙間に入れ込む方法で取り付け可能です。(これも結構面倒ですが基板のネジが固い事をかんがえたらこちらの方が簡単) なので固い基板のネジを外さない場合は以下の作業は省略出来ます。
 
ベルトを通すにはエンコーダーが邪魔です。
これをずらす為に基板をある程度自由にします。
基板のネジは2種類4つ。写真を撮れば便利です。
ベルトを付ける為に基板をずらす。
←その前に黒いベゼルを外す。
←天板を外す。
天板はただ押さえてあるだけの構造です。
ベゼルはABS部品なので一カ所を外そうとせず少しずつ四カ所を押して外します。
※ここから先、基板は外さなくてもいいです。ベルトが薄いので潜り込むことが可能です。
基板のネジを外し取り付けに邪魔なエンコーダーとの戦いがはじまります。

後方を持ち上げながら横にずらします。外れましたか?

ベルトさえ通ればいいので分離する必要はありません。

※ここまで

はいベルト。まず手を洗いゴムや油を落とします。

※ベルト自体を中性洗剤で洗って乾かすと滑らなくて成功率が上がります。 劣化するわけでなく剥離剤を取除き摩擦係数を上げる為です。

モーター側にかけて時計回りにプーリー、エンコーダーまで導いたらプーリーを時計回りに回すと簡単に入ります。


出来ました。
エンコーダーの位置を戻し、4つネジを間違えずに締め、ベゼル、天板と戻しましょう。
FFCは表裏間違えずに。写真で確認しましょう。鉄の箱に入れて大きいネジ付けて完了です。
 

ではここで一句。
交換と、
云ってるわりには、
ゴムの除去。
落としているのに、
句には落ち無し。 

※2024/01/13追記

READYとならず失敗し、諦めている方はいませんか?
動作品のゴムを交換したら動かなくなったという事例がございました。
テンションをゴムと合わせていたのですがディスクを回す時滑って既定の回転に至らずエラーとなっている可能性があります。
(天然ゴムと化成ゴムでは食いつきの特性が違いますから)
という事はある程度テンションを上げてやれば滑らなくなるはずです。
動かなかったドライブも所持しておりますので-10mm、-20mmで検証中です。
ただし必要以上のハイテンションですと小さな傷から破断するので限度があります。
もう一つモーター側を簡単に調整できないか、その道のプロに質問中です。
 
検証に使うベルトの作り方を紹介しておきましょう。(接着剤では困難です)
  • ベルトを切り。
  • 重ね合わせてクランプ(固定)します。これを丁寧に行うと仕上がりが綺麗です。
  • 温度調整の効くはんだごての温度を275度にして。
  • 鉄定規のような硬い所にベルトを置いて引っ張らず(これ大事)上から垂直に押し当て点で溶かしてスポット溶接します。押して5秒で引きます。
3点溶接出来れば最高です。

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