1.3inch OLED Topview Adapter for GOTEKの再設計。
前回作ったプロトタイプ1を元に右、左、奥まった正面用の3種類を再設計しました。プロトタイプ2です。
前回は3D出力の精度を検証していますので、前回注文しなかった留め具(以降ナットと記述)も注文し、肝心な所は高精度に仕上がっているんですが、外寸で失敗し、色々実験しております。
今回はアダプターの話は少なく、失敗したナットの話がメインです。
誰でも出来るとは言えませんが、出来る物を見せて自慢する趣旨ではなく、出来なかった部分、困った部分、壊れた部分、世の中に無い部分をどう対処するかreportする事が本BLOGの趣旨ですのでご理解の程よろしくお願い申し上げます。
Topview Adapter三役揃い踏みの図。 |
これなら覗き込まなくて済みますよね?(超重要)
プロトタイプ1と2の違いについて
プロトタイプ1は特に問題はないんですが量産するには以下の問題点があります。
- OLEDのヘッダーピン4本を抜く作業が一般的に面倒。
- OLEDの基板の厚みが無く、基準も無い。
- OLEDのネジ穴、特に下が見栄えが悪い。
- スピーカーダクトを左右仕様に設計しようとすると干渉してしまう。
これらの問題を解消する為にデザイン性を失っています。
プロトタイプ1:RX-78
プロトタイプ2: RGM-79
その位の意気込みの違いがあります。
プロトタイプ3?
縦型FDD用を設計するの忘れてました。まぁプロトタイプ2が出来てから考えます。
でもYAMAHA DX7IIFDやAMIGA500のようにベゼル無しFDD用も考えないといけないのでどうなるかまだわかりません。
ナットについて
ネジを切っているわけでもないので通常ならワッシャーと呼ぶべきですが留め具なのでナットと呼んでいます。
本体に両面テープや接着材で留めてもいいのですが最初からこのナットを作りたいと思っておりました。
プラモデルのように1.5Φ3mmででアレイして良いとマニュアルに書いていたので立法体、芸術的に50個デザインして発注したらあっさり「10個までです」と却下されました。送料も関係してくるので平面の3x3で承認してもらいました。
内径は全く問題無い。一度ハメたら抜けない。しかし外形に設計ミスがありました。
上蓋に干渉しないように設計はされていましたがGOTEK本体の横に抑え板があり、1.5mm干渉していました。これはもう削るしかありません。
これ50個承認されてたら1日中ヤスリと格闘してるところでした。危ない危ない。
一度はめたら抜くのが大変なので要注意。 |
レジン素材のバリ取り、サンディング
材質はABSより硬く、アクリルより柔らかいレジン。ダイヤモンドヤスリを用意し、バイスにヤスリを固定してナットをこすって削ります。
鰹節を削る方法と同じですね。
削り終えて粉を落とすと、削った部分は表面が白くなってしまいます。 黒いアクリルやABSもそうなりますよね。
さて困った。考える。考える・・・・。
これを元の黒色に戻す方法はおよそ4通り。
- 熱して溶かす。
- 同種溶剤で溶かす。平坦化。
- 異種コーティング、着色する。オイルフィニッシュやペイント。サーフェイサー+ペイント。
- 更に細かくサンディングし、光沢が出るまでにする。
1番目は燃えはしますが溶けません。耐熱素材で200度程度ではビクともしません。つまりハンダより融点が高いので溶けるというより燃えないと表面が溶けず、熱で溶かすには難しい素材です。
2番目は近年ジェルネイルの流行でUVレジンが100均ストアで売られるようになり、綿棒で塗り伸ばしてUV硬化させれば傷も均等に埋められ、かなり良い感じに戻ります。仮に黄変したとしても黒なら目立ちません。
3番目は見栄えが変わってしまいます。コスト高です。
4番目は専用工具が必要。コスト高で実現できません。
という事はスカスカな時はUVレジンを塗ってキツく調整も出来るという事ですね。
削って、盛って、しかもアクリル並みに硬い。面白い素材ですね。
春節休みで工場動かず。アクリル板の加工が遅れています。
プロトタイプ1の頃から、上に2mm厚の透明アクリル板を付ける構想。
スマホを分解する人は少ないと思いますが、スマホに使われる特殊両面テープを想定して1/100ミリオーダーで隙間をとっています。
つまりアクリル板が来れば続きの記事があるという事です。
このナットを引き抜くためにはどうしたらいい?
鉄製で先に円盤が付いてる耳かきがあれば引抜工具として使えますよ。
精密ドライバーは押出しには使えますが引抜きの工具は身の回りには少ないのです。
こんな話を書く位ですから間違ってもこのナットで仮組みしようなんて思わないで下さいね。
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