今回はPower Onで欲しい信号を作ります。
On/Off時のMute信号、Reset信号、負荷分散を考えなければならない時がたまにある。
これらの回路は必ずしも必要では無く、きちんとボリュームを下げて、起動時は最後にアンプの電源を入れて、終了時はアンプから電源を落とす事を皆さんが当たり前のように実行してくれれば必要ないのです。
ですからこれは高級な製品にしか付かない「おもてなし」回路です。
技術者からすれば製品の電源から設計する時には避けては通れないのです。
その時代のリセットICや実機に合わせたミュート信号発生を設計されるのですが、
40年以上も後で修理出来るかというと結構難しい。
仕組みそのものは難しくない。便利なCMOS回路は今も健在です。
電圧検出の2値化
- コンデンサーとシュミットトリガー回路による立ち上がり、立下り検出
- 変動しない電圧とコンパレーター IC
タイマー
- コンデンサーとシュミットトリガー回路によるタイマー
- タイマーIC
だけです。
電源の先にどんな負荷が付いているか、平滑コンデンサーの量で電位の検出がどのくらいシビアなのかでコンパレーターを使うか判断が必要です。
意外と早く電位が下がるポイントがあれば今回の回路で問題は少ないでしょう。
まずはコンデンサーとシュミットトリガー回路から作ります。
リンクはこちら。
5V電源のSwitchが左上にあるので常にOn状態にしてください。これは5VがダウンするシミュレートをするときだけOffにします。
動かしてResetをかけると電源Onの状態になります。
上から
70mSまでHigh(逆もアリ)
2.4SまでHigh(このあとOffになる)
633mSからのHigh
電源がOffになるとMute信号が常にHighとなり、5Vの電圧が無くなる寸前で12VのSwitchも切れます。
では仕組みを説明していきます。
1μFに急激に電圧が加わるとグランドに向かって一瞬電気が流れる現象が起きます。
(平滑すると思われがちですが容量が足りないとこういう現象が起きます)
波形はADSRのDecayの波形です。
5Vが3V付近まで下がり、 シュミットトリガー回路によりOnからOffに変わります。
このOnからOffへの動作をうまく応用するのがポイントです。
NOT回路でHighLowを逆転した値を作っています。
Mute信号生成回路
気を付ける点はNE555のTrigは立下り動作です。
Cを増やしてRを可変する事も考えられます。
12VのSwitchが無ければ125μSの遅れが気になる部分です。(実はNE555のCへのチャージも結構遅れがあります)
これはNAND回路を使ったトリックです。シャットダウン時の信号を作りNE555のoutとOR回路で1つの信号にします。これはNAND回路を4つ使う事で完成するのですが、NOT回路が2つ直列して無駄なので省略するとこの形になります。
2次PowerOn信号生成回路
もう図は必要ないでしょう。
永い時間に変更しNOT回路を通します。
5Vの電源が失われるまでOnとなります。
補足
Power Off Muteの電圧検出が多くの平滑回路で急激に下がらないケースが見込まれる為、コンパレーターが必要になるでしょう。およそ5Vの-5%より下がる条件です。
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