眠れる獅子 Yamaha FB-01 改造

名機と呼ばれないが改造すれば軽くTX-81Zを超えるFB-01の話。

FB-01は設計と製品に差異のある珍しいシンセです。

LPF正常化、低雑音化改造

http://llamamusic.com/fb01/index.html

サービスマニュアルが入手出来る方がDACの先にあるLPFのコンデンサーが誤っていて高域が削られている事を指摘。本来の設計値に戻す改造を行っています。

もう1つコンデンサーの値を増やしてもいい位の荒々しい音です。好きですよ。メガドライブみたいな音。TX-81ZのLPFもこの位なはずです。

FM音源を使って曲を作るには使い所次第です。全部をFM音源にしないほうがより80年代っぽい作りになります。RolandのJunoやJupiterとSimmonsのドラムとTR-808のハンドクラップがあればもうお腹いっぱい。そんな使い方にうってつけなFB-01なのです。

FM音源は音が地味、音が細いと感じている人は、一部正しいです。そもそもAWM音源が出るまでは綺麗な正弦波を元に音を作るので真空管やテープでのコンプ感や歪みを表現するには6オペレーターでも無理。(ML=0~2、LV=15~20を直列に繋げば似た波形は出来ますがLFOがパラメーター不足)ちょっとピークが潰れた正弦波やノコギリ波を用意してくれればFM音源はSY99が登場しなくても物凄く売れたと思う。ハモンドB-3の波形を計算でなぜ出そうとしない?なぜLFOの表現が貧弱なまま?なぜマルチCPU化してドライバーレベルでソフトLFOシンクやレジスター変更を時系列でさせない?なぜ小型化だけして進化しようとしない?特許の問題なのか何も変わることなくFM音源はリアルなロンプラーに負けました。

ちなみに私は4オペレーターのFM音源なら音色作り出来る特殊技能を持っています。X68000万歳!

Stack改造(Double編)

FM音源ICとDACが入手可能であれば音源部をもう一つ作り2階建てにしてMIXさせよう!というコンセプトです。2台買ってデチューンすればいい話ですがそれでは改造の楽しみは得られません。
1万円以下で作れれば満足です。
この考えは世界で私以外改造した作品を観たことないので改造する方はunicco MODと表記願います。

ではオリジナル回路から改造ポイントを説明しましょう。


YM2164,YM3012,Clock=4MHz
改造を理解するためOPPのピンから説明します。
D0-D7はデータバスと呼ばれ8bitの高速道路です。入出力兼用。
A0はD0-D7の内容がAdress(Low)なのかData(High)なのか判別用の線。入力のみ。
WRは外部からの書き込み指示線です。Lowで有効。入力のみ。
RDは外部からの読みだし指示線です。WRとRDがLowで重なる事はありません。入力のみ。
CSはChipSelectといってLowになるとOnline。HighでOffline。データバス/D0-D7/WR/RDを使い対話出来ます。 入力のみ。
ΦMはマスタークロックで4MHzここを可変すれば出力周波数が変わります。入力のみ。
RESETは文字通り。YamahaはInitialCrearと表記することもある。入力のみ。
iRQは割込み要求。IC内のタイマーが完了したらLowにして外部に知らせるための線。出力のみ。
その他は電源やDACへの通信線なので省略します。
 
つぎはDAC
ICLはRESETと同じ。入力のみ。
VCCは+5V、VDDだとGND。入力のみ。
AGNDはアナログ回路用GND。設計が別なので分かれている。入力のみ。
DGNDはデジタル回路用GND。設計が別なので分かれている。デジタルのLowは厳密には0Vではなく+1V周辺になる設計。アナログの設計者から見るとノイズでしかないので嫌がられたんだろう。入力のみ。
MP,BC,RPは0値の補正用。BC,MPは入力のみ。RBはバイアス。出力のみ。
COMは左右MIX入力。入力のみ。
TBはTo Buff。左右MIX出力。出力のみ。COM/TB間でバッファーアンプを入れろと書いてある。R21は100~1KΩ。大きいコンデンサーとか何らかの理由でICに組み込めない場合こうやって外に別回路が必要になる事はよくある事です。
 
OPPで使わないピンはRD(常にHigh),iRQ(No Connect)。ΦMは別クロックを入力。
DACはVCC,AGND,DGNDは基板からもらっちゃいましょう。
TL072周りは複製するしかないですね。 
ここまでで使う部品はかなり少ないです。

4MHz,Mixerのほうが大変なんで後程。

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