やぁみんなっ!オレンジスクィーザーって最高だよねっ!
アナログシンセのVCFのレゾナンスにコンプ入れたいんだよ。いいアイデアだろう?レベル検出にOTA?JFET?極小コンプIC?
うーん迷っちゃうね。というわけで私の知る小型コンプの傑作。オレンジスクイーザーの回路をシミュレートしみたよ。
ダイオード下の抵抗を100k→33kに変更 |
ダイオード下の抵抗は3.3kΩまで下げられるが動作としてはNG。33kΩでコンプ前のアタックとサスティーンが機能し、100kでオリジナルのアタックとサスティーンとなる。大体のクローンはこの部分の改造が加えられている。頭の潰れないロングサスティーンの秘密がここにある。頭のいい人はここの工夫次第でノイズゲートも組める。
出力ボリュームはMAXでいいとして中の半固定抵抗の設定でJFETに使うコンプ信号がえらい違います。
コンプ信号のバイアスは80mV常にある。 エレキギターの弦1本の出力は0.4Vです。全部鳴らすと3Vです。
INPUT | 3VAC | 1VAC | 400mVAC | |
POT | 1.3kΩ | 86 | 82 | 81 |
2.2kΩ | 90 | 83 | 82 | |
3.3kΩ | 165 | 92 | 85 | |
4.3kΩ | 941 | 610 | 384 | |
5.3kΩ | 1300 | 610 | 384 | |
6.3kΩ | 1300 | 610 | 384 | |
7.3kΩ | 1300 | 610 | 384 |
問題は1N100と1N34と1N60とどれ使えばいいのって話になりますと、私の経験上どれでもこの条件の範囲内で性能が出ます。安心して下さい。どれでもいいんです。 ただしシリコンダイオードはこのようになりません。1N4004でシミュレートすると3VACで5.3kΩとすると1Vまでしか変化しませんし、4.3kΩで930mV、3.3kΩで172mVとより急な勾配と少ない電圧量になっています。(反応過多&狭制御)
グラフにするとf字カーブを描くようになってまして、非常に調整しづらい状態です。
だから「オレンジスクイーザーの中はいじるな」と所以はここにあります。
ともかく設定したいスポットが狭すぎる。
私なら3.3kをまず置いて2kの半固定抵抗を付けるのが変化がわかりやすく現実的かな。
バイアス抵抗として適切な値は私がビルダーなら3.3k~5kの間、5kでは大きい気がします。
多分ですが設計者は2.4V入力5kΩでコンプ信号500mVを理想として設計していると思います。
ニュアンスなんて無くていいなら漢らしく3.9k,4.7kのスイッチ切替えでOK。
これは実機での計測ではないので実機での計測と違う値となる事もあります。昔は部品の誤差が酷いですからね。
とはいえ、ゲルマニウムダイオードによる電圧検知とちょうどいい2N5457が出会って出来る奇跡のコンプレッサーであると云えます。
- コンプ用電圧検出にはゲルマがよく効く
- ダイオード下のRとCでアタックとサスティーンが変わる
- バイアス調整はいじるなという伝説は設計段階で治すのを忘れていたからこうなった。
- ゲルマニウムダイオードと2N5457の組み合わせがオレンジスクィーザーの本質。オペアンプは別でもいいんじゃないか。
End of Line.
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