KiCad7 Tips DRC(Design Rule Checker)のTrack has unconnected end 解消法。

 KiCad7のTips紹介

今日はKiCad全Versionでよく云われるちょっとした問題の解決方法を紹介します。
おっとKiCadはこちらから入手出来ます。
KiCad PCB Editor は配線すると45度単位で曲がり、端子の中心にくっついてくれます。これはこれでいいですね。フットプリントをドラッグ操作するとある程度は微調整してくれます。これもいいですね。ただフットプリントのムーブは配線が追従しませんが配線し直しが必要です。これもいいですね。このような操作を何回も行い、ラッツネストも無くなり、全て配線し終わりました。
ここでDRCを実行し、現状の不具合を確認します。
どうでしょう?シルクスクリーンの文字が端子にかぶったり文字同士が重なったり基板外に置いていたりしますね。
たまに回路図にある部品をPCBに使わない設定をしてしまうことがあるので部品数は確認しましょう。
さて本題です。このワーニングをご覧ください。
 

線が繋がっているのに繋がっていない旨のワーニング解消方。 

どう見ても問題ありません。
 
矢印は4の部分ですがどう見ても正常です。横・縦の配線をし直してもこのワーニングは解消しません。
このメッセージを解決するには「Length 0.0566 mm」という部分に注目します。
0.0566mmの配線が隠れているのです。 左クリックしてみましょう。
4の中心部を左クリックしています。


 1に存在しています。選択しましょう。
ほぼ点に近い配線が存在していました。
出てきました。これを消せば解決です。DRCを実行します。

消すのはマウスのメニューからではなく、DELETEキーをよく使います。
解消しました。
 

この症状がなぜ起きるか?

これは部品の端子の間隔がインチ規格とミリ規格の両方存在する為です。ICはインチでコンデンサーはミリ、SMDはミリでフラットケーブルはインチです。こんな状況で綺麗に直線で繋げる事はありえません。ちょっとシフトする部分が今回の短い配線になります。

エラーメッセージが大量で嫌になる人が多い。

人間は良い意味でいい加減なので、正確なコンピューターの出すエラーやワーニングが出ても恐れる事ではありません。
メッセージを理解さえすれば複数の方法で解決できるものが多いのです。
そして人間はエラーメッセージを情熱的な感情をもって無視する傾向があります。
1つ治すと10以上メッセージが減る事もありますので、深刻に考えない事も重要です。

どこまで解消すればいいの?

意図的にコネクターが基板からはみだすようなワーニング以外は全て解消した方がいいです。
 

答えは複数ある事もある。

今回は一番容易な解決をしました。これ以外にもフットプリントと配線を削除してこの部分を作り直す事で解消出来ます。 
結果は同じですのでどちらが簡単かは各自の判断です。
こんなKiCadあるあるな作業を開発チームは黙っているわけがありませんから将来端子付近のトラブルを解消するVersionが突然リリースするかもしれませんね。 


コメント