Elector Feb 1976は翻訳無しで、 Top Octave Synthesizer (TOS)について学ぶ。

 後編はOCRでテキスト化されていないため和訳無しで私の説明+図で説明します。


 C5からC6まで2^nをロジックICを使って取り出す表になります。
 

ブロックダイアグラム。ビブラートとトレモロが追加されています。

 

 

基準の発信器はVCOっぽくモジュレーションがかけられるように74123を使用。

ビブラート用のLFOはCR位相発振回路と云いましてCR3段で位相を180度回してから正帰還をかけますと発振する仕組みです。まぁトランジスター2個でベースにCRが3つあればCR位相発振回路でしょう。周波数は
 
f = 1/(2π√6 CR)
f = 1/(2π√6×4.7[μF]×2200[Ω])
 
です。
 

 
 

トレモロ用の混合部2つ



デューティー比50%を目指す魔法回路。考えた人はえらい!。そりゃあPWでいうと極端に短いパルス幅ですからね。

Table1も図6も現代ではソフト的にクロックをカウントしIF文で分岐処理してIOポートを叩けるので今が簡単過ぎるのかもしれません。あとはパラレルのUV-ROMのアドレスをクロックから生成してデータポートに出力させるとか出来ちゃいそうですよね。クロックも20倍で動きそうです。


OR回路。いやいや、NOR回路が正しいかな。Φ記号はクロックを現しています。

この記号はヤマハのFM音源ICのデータシートでよく見かけます。





TTL IC版の回路。今回は専用ICのAY-1-0212を使ったMOS版の回路も紹介。AY-3系はPSGが有名で今でも観る事はあってもAY-1系は無いですね。







図8に比べたら随分小さくなります。以降の電源の設計は古いのであまり参考にはなりませんので学習はここまでです。
その後コンピューター+音源、発音数分のVCO+ポリフォニックキーアサイナーICという効率の良いデザインの登場によりTOSはロストテクノロジーとなりました。
専用ICもディスコンとなり40年以上経ちました。1976年当時の人がこの記事を観て専用ICのあっけなさに度肝を抜いていた事でしょう。                          
 


MOS版は負電源を必要とするので追加回路があります。



TTL版基板です。


MOS版基板です。あなたならTTL/MOSのどちらを選びますか?




電源とクロック周りの基板です。
専用IC。


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