Yamaha SS-30の鍵盤おさえフェルトを交換してみた。前回の応用編。

Yamaha SS-30の鍵盤おさえフェルトは黒!44鍵!



 
KORG T1と同じ鍵盤にフェルトが接着されているタイプだ。

現在修理中のSS-40は上フレームにフェルトを接着するのではなく、鍵盤に直接接着されている。

フェルトがC,F鍵にセメダインボンドG17で接着されているケース。 

鍵盤に直接接着するタイプは演奏するとコンマ数ミリ、フェルトを引っ張る事になるのですが、鍵盤の支点に近ければ動きも少なく、フェルトの収縮する特性と相まって問題が無い。
うまくいっているだけで設計的にはよろしくない。3オクターブに渡ってC,F鍵を押さえたら引き合う事になりますが、ほぼ大丈夫なようだ。
品質を上げるには出来るだけ支点に近い位置に両面テープを張るという事ぐらいしか思い浮かばない。
上フレームは金属と違い木製の為、上フレームに張っても精度が低く、見栄えよく押さえることが出来ないのです。

 
作業は主に4つ。
 
  • ネジ4つ回して鍵盤へのアクセス。
  • 黒いフェルトとボンドの除去。
  • 赤いフェルトのカットと両面テープで貼付け。
  • ネジ4つ軽く締付け。

SS-30のサービスマニュアルには分解の手順は記載されていません。4本外せば開けられます。SY77に比べれば極楽です。

1978年の接着剤なのでセメダインボンドG17とは言い切れませんがそれっぽい濃い黄色~茶色で糸を引きながら接着しています。リモネン成分で軟化して浮き上がるはずなのでそういうシールはがし剤で除去しましょう。
 

浮上がってほぼ除去できます。
意外としぶといですね。歯ブラシでコツコツ叩いてほぼ取れました。リモネン成分をイソプロピルアルコールで拭き取ってリセットします。
ほぼ除去出来ました。


赤フェルトの長さを44鍵の長さに調整します。同じ厚みなのに隙間がありますね。C,F鍵に両面テープを張ってストレス無く貼付けましょう。
今回もこれで。

 
ちなみにフェルトを切るにはハサミ・カッターナイフは適しません。ディスクカッター aka ペーパーカッターが最適です。A4サイズまでですがほぼ直角・直線に切れるので重宝します。
 
ネジを戻して出来上がり。やっぱり気分が違いますね。 デフォルトモード・ネットワークの効果絶大です!
交換出来そうな機種があればどんどん張替えちゃいましょう。




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